崇高クリニック
荒木式ノンカーボダイエットで<br />
元気な体を取り戻す


ケーキ・牛丼は麻薬

 近年の日本人の食事は、雑食(肉食と草食)に近い物となっています。ところが、我々日本人の祖先は元来狩猟生活を何百万年もの間送って来ていたのです。日本では、石器時代が過ぎ約2,000年前の弥生時代に入って始めて、朝鮮半島より農耕技術がもたらされたのです。

 それ以前は、野山で小さな動物を捕まえたり、川を遡ってくる魚を捕まえたり、海辺に流れ着いた鯨のような大型の動物を捕まえたりして暮らしていたのです。日本列島に我々の祖先が住み着いたのは一万数千年前からですから、農作物を食べ始めてからの期間はそれ以前に比べて僅かなもので、これ位の短い期間で我々の身体の仕組みが変わる事が出来ないのは誰が考えてもわかる事でしょう。言い換えれば、何百万年をかけて動物性の食べ物を栄養として処理する能力を作り上げて来ており、野菜や果物・穀類の主成分である”糖分”を栄養にする能力は持ち合わせて来なかったのです。

 ですから、わずかな『タンパク』しか含まない“こめ”や“麦”などから身体を養っていく為に必要な量の『タンパク』を摂ろうとすれば“魚介類”や“肉類”に比べて大量に食べなければならないのです。

 では、どうしてこれらの物を食べることが出来るのでしょう。それは、動物たちが最後の生き残りを図るための本能なのです。これらの物(果物・野菜・穀物)を食べて美味しいと脳が感じる様に仕組まれているのです。穀物・野菜・果物の主な成分である“糖”は、幸せを感じさせる“脳内ホルモン”の分泌を促進する事が、色々な研究でわかっています。その結果、“糖分”を続けて食べていると『習慣性』をひきおこし“止められなく”なってしまいます。

 例えば、“そば”“おかき”“くだもの”、野菜の中でも特に”キャベツ”“たまねぎ”“トマト”の様に「糖分」の多い物です。

 さらに1980年代、すでに色々な科学者が「糖分と脂肪分が一緒になった食べ物」、たとえば『甘く煮た霜降り肉とご飯』、『ドーナッツ』、『甘いソースのかかったカツ丼』などは、脳を狂わせる麻薬のような働きがあることを見出しています。(「ネズミ」にこのような「糖分と脂肪分」が一緒になった‘餌’を食べさせると、正常の「ネズミ」の6倍も食べる事を見出しています。)

 この様に、『アイスクリーム』の様な「糖分と脂肪分が一緒になった食べ物」を食べると、『アヘン』で刺激される“快楽中枢”が刺激され、その結果【中毒症状】が引き起こされ止められなくなるのです。『アヘン中毒』の治療薬である『ナロクソン(NALOXONE)』を注射すると『アイスクリーム』を食べなくなります。

 ドレノウスキー博士(シカゴトリビューンニュース、2006/04/21参照)が、1995年に「過食症」に上記の薬剤を注射すると、「過食症」が治ると云う研究成果を発表しています。

 『食欲』を調節するのは、“アミノ酸”すなわち“たんぱく“のみなのです。「魚介類・肉類」のみを食べ、たとえ「野菜」を食べるにしても糖分の多い物は絶対に避け、『濃緑食の葉物』を“口直し”程度にする様にしましょう。